ユウキさん作 

僕は新崎透。都内の私立中学校に通う、中学1年生だ。
背の順は前から3番目。髪が長いこともあって、初めての人には一瞬女の子に見えるらしい。
そんな僕は、今朝もいつものように目覚めた。今日が人生最悪の日になるとも知らずに。

ジリリリリ・・・・!!!
目覚ましの音。僕は手を伸ばしボタンを押すと、ゆっくりと時刻を確かめる。
(ん〜っと、7時10分・・・ヤバッ、遅刻しちゃうよ!)
ベッドから飛び起きると、僕は急いで支度を始めた。トイレに行く事も忘れて。

家を飛び出すと、僕は腕時計を覗き込んだ。
(うわ〜、時間ギリギリじゃん・・・間に合うかな・・・あ、トイレ行き忘れた! もうしょうがないか・・・)
膀胱にはそれなりの尿意を感じる。歩けばズシリとくる感じだ。
(しょうがない、我慢するか。遅刻したくないし。)
気にせず急いで駅に向かう。
この決断が後々最悪の結果を生むなんて、僕は考えてもいなかったんだ。

ホームに駆け上がり、電車に乗り込む。
(ふぅ・・・この電車がギリギリの電車かな。よかった・・・間に合って。)
と安心したのも束の間、僕は下半身に違和感を覚えた。
(あ・・・すごいオシッコしたい・・・急いでてあんまり気づかなかった・・・)
下腹部はすでに膨れ上がり、膀胱にはかなりのオシッコが溜まっている。
僕は思わずアソコを抑えたくなった。
(どうしよう・・・途中で降りたら遅刻しちゃうし・・・我慢しなきゃ・・・)
僕がこの電車を降りるのは終点の駅。時間にしてだいたい30分だ。
でももう中学生、おもらしなんて考えてもみなかった。あの時はまだ・・・。

(どうしよう・・・漏れちゃいそう・・・)
電車に乗って約20分、僕はすでに限界に達していた。
最初は抵抗があったんだけど、もう右手は股間にくっつきっぱなし。
もう何度もチビっちゃったから、制服とその中のブリーフは湿っている。
きっとブリーフは黄色くなっているだろう。
(もしかして僕、中学生になっておもらししちゃうのかな・・・・ダメだ!そんなのダメだ!我慢しなきゃ・・・)

カーブに差し掛かり、電車が揺れる。それと同時に、僕の中のオシッコも揺れだした。
(あ、あ・・・出ちゃうよ・・・!)

ブリーフの中が温かくなる。必死に力をこめるが、それでもチョロチョロと出続けるオシッコ。手にも温かさが伝わりだした。
(イヤだ・・・イヤだ・・・!)

そんな思いも空しく、電車は再びカーブに差し掛かった。
さっきよりも大きな揺れが電車に、そして僕に襲い掛かる。
ブリーフの中が一気に温かくなったと思うと、オシッコは制服に、そして僕の手に伝わり始めた。股や足にまとわりつくそれは、「おもらし」という事実を僕に突きつけた。
(あ・・・そんな・・・おもらし・・・)

やがてオシッコは床に落ち、薄黄色のみずたまりを作り始めた。
狭い車内に「僕のニオイ」が立ち込める。白い靴下まで真黄色に染まる。
まさしく、「おもらし」だ。
周りの人も僕のおもらしに気付いたみたいだ。視界は涙で歪むけど、いろんな声が聞こえてきた。

「やーねー、おもらし?」
「うわ、あいつ漏らしてねぇ?中学生だろ?」
「可哀想に・・・」
(そんな・・・中学生にもなって・・・オシッコ我慢できなかった・・・失敗しちゃった・・・)
「うっ・・・うっ・・・」
僕の瞳から涙が零れ落ちる。僕はみずたまりに崩れ落ちた。

駅のトイレの個室のドアを開ける。どうやってここにたどり着いたのか、よく覚えていない。ただはっきりとわかるのは、ここに来るまでに散々視線を浴びせられた事だ。
(どうしよう・・・これ・・・)
とりあえずベルトに手をかけ、ズボンを脱いだ。
純白だったブリーフは、今やその跡形もなく黄ばんでいる。
「僕のニオイ」は間違いなくそこから発せられていた。
ブリーフを脱いで、自分の顔の前に持ってくる。黄ばんだそれから漂う、強烈なニオイ。
再び、涙が込み上げてきた。
(中学生になって・・・こんなことって・・・おもらしなんて・・・)

「うっ・・・うっ・・・」
僕は涙が止まらなかった。