時計を見ると、あと28分。

(あと20分ちょっとか…。なんとかもちそう……。
 でもこんなにオシッコ我慢するのは小6のとき以来だな…。)

あれは7月の暑い日の帰りの電車だった。

駅でお茶をいっぱい飲んだ後に電車に乗ったら、
目的の駅まであと数百メートルの所で電車が急に止まって1時間以上待たされるはめに。

手すりにつかまってじっと立って待ってたらオシッコがガマンできなくなって、
一番前の車両のトイレまで行ったけど故障中で使えなくて。

やっと駅についてトイレに駆け込んだ時はたった1つの小便器に3人も並んでてあせった。

個室も使用中だったので右往左往しながら足踏みして股間抑えながら半泣きになってたら、
みんなこちらの緊急事態に気付いてトイレを空けてくれた。

チャックを素速く開けてトランクスから一物をとりだそうとしたら先に勢いよくオシッコが出て来ちゃって。

ピチャピチャってしぶきを上げながら急いで小便器にはりついてションベンを放出したときのあの快感。

トランクスの前は濡れちゃったけど、ズボンは危機一髪で濡らさずに済んだのだった。

あの時は1分近く小便を出し続けていた。

あれ以来オシッコをあそこまでガマンしたことはなかった。

あの時を思い出すが、座っているせいか、あの時ほどは強い尿意ではない感じもする。

あと、21分。

(ああ、オシッコしたい…。
 時計進むの遅いなあ…。)

でもなんとかガマンできそう。

授業が終わったらすぐそこのコンビニのトイレに寄って行こう。


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